kazesan3風の吹くままカメラマンの心の旅日記

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青空キャンプ(5) 忍耐





 青空キャンプ前半の森篇をひと言で表すなら、「耐える」という言葉にします。キャンプの間毎日のように降りつづいた雨に耐え、スタッフは子どもたちに任せようと設定した態勢を大事にするために耐え、子どもたちは気ままに遊びながらもおとなの叱咤激励に応えようと耐えていたように思います。何か事が始まる時、一番先に求められる態度がこの忍耐であるなら、青空キャンプのスタートは本当に素晴らしいものでした。

 後半に差し掛かったある日、希望者を募って山歩きをしました。目的地は小一時間ほどの距離にある石切り場。参加した四人の子どもたちの中に、おそらく内容を理解しないまま希望した6歳のユウタもいました。案の定、歩き始めてすぐに「喉が渇いた」「疲れた」などと言い出しなかなかペースがあがりません。メンバーで入れ替わり立ち代わりしながらなだめすかしての山行となりました。目的地に辿り着きその景観の素晴らしさに感動した子どもたちが大きな歓声をあげて探検を始める中、ひとりユウタだけは「恐い」と言って一定の線から決して中に入ろうとしませんでした。せっかく我慢して歩いてきたのに残念、と思いましたが、恐いという経験もまた現代では得難く大切なもの。多いに満足して帰路につきました。

 その帰り道、何度も立ち止まっては「もう動けない」と泣きつくユウタ。おんぶして欲しかったのでしょうが、自分からそれを求めることだけはしませんでした。目を腫らし大粒の涙を流す姿を見ながら、「がんばれ」とひと言声を掛けるしかありません。あとは黙ってじっと待っているとまた歩き出し、すぐにまた座り込んで泣き叫ぶ繰り返し。まさに耐えるユウタと、その姿に耐えるスタッフでした。おかあさんがこの姿を見たらなんと思ったことでしょうか。野生になる!ことは、だれにも決して生易しいものではありません。そのあとユウタは熱を出し寝込んでしまいました。

 忍耐を冬に喩えるなら、やがてやって来る春に芽吹くものは、その忍耐の中から生まれるのかも知れません。忍耐は、種。生命の営みの中で一番先に宿る大事な大事なものだということを、今ふりかえって思います。


































| 14:59 | 日々のカケラ | comments(0) | trackbacks(0) | posted by マスノマサヒロ |
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