kazesan3風の吹くままカメラマンの心の旅日記

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初春



 初春という言葉から感じる響きをとても気に入っている。新年事始めに実にふさわしい。ただそれも、西暦で迎えるこの凍える季節では、とてもじゃないがその陽気を実感できない。かと言って陰暦を待っていると、世の中はすでに新たな心持ちなど忘れ去ったあと。初春や、などとひねろうものなら物笑いの種になる。古の日本人が耽ったにちがいない初春の感慨は、すでにこの世には存在していない、などと御託を並べては、せめて元旦ぐらいは散歩でもと暗いうちから家を出た。いつもの里山の、今日は入口までにした。突然、まさかこんな日に、と油断でもしていたのか、人の気配に気づくのが遅れたカモシカがすぐ目の前の木陰から飛び跳ねた。十メートルほど離れて立ち止まり、しばらくこちらの様子をうかがっている。この動物は用心深いのか暢気なのか、とにかく十分に時間を取って対峙する習性がある。いつもなにやらもの言いたげだ。初春?我々はそれどころじゃないですよ、まずこの冬を越さなければなりませんから、とかなんとか言ったのか。返事代わりに強引に近寄ると、翻ったかと思いきや、薄暗くて前も見えない急な斜面をものともせずに駆け下りて行った。野生とは凄いものだ。まさに、生だ。とてもじゃないが、かなわない。どうやら今年の初春にふさわしい出会いだったようだ。

































| 16:16 | 日々のカケラ | comments(0) | trackbacks(0) | posted by マスノマサヒロ |
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