kazesan3風の吹くままカメラマンの心の旅日記

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魂の世話(1)
 




 友が教えてくれた「だいずせんせいの持続性学入門」というブログの記事が気になって今日一日何度となく読んだ。この頃うつうつとした気分がさらに低調になりかけていたせいか、記事中の「魂の世話」という一節に取り憑かれてしまったようだ。それにしても、あまりにも簡単に、まるで誰もが知っている決まり事のように、魂という言葉が何度も使われている。魂とは、いったいどんな存在なんだろう。だいたいが存在しているものなんだろうか。個人的にはそう易々とは使えない言葉のひとつになっている。けれども、見えるこの身体や常に働いている内臓などの機能、さらには感情や精神、心などというもの以外に、自分に関わるものがまだ何かあるようだとうすうす感じて生きてきた。ただそれを魂などと言わないだけのことだったのか。これを機会に、意識的に遠ざけてきた魂(のようなもの)について、自分なりに考えてみたいと思う。

 この夏に仲間と取り組み始めた福島の子どもたちのための保養プログラムが、魂を考えるには格好の材料になりそうだ。本気で撮ると決めたはずの写真を放ったらかしにしてまでプログラムの準備や開催にかかり切りになっている。そんな暮らしがもう半年以上にもなってしまった。することが徐々に多くなり(自ら多くしているのか)、離れられなくなって行くのが感じられる。これは本当にしたいことなのか、なぜお前は写真に向き合わないのかという思いがいつも頭から離れない。なのに、冬にまたプログラムを開こうと、自分から言い出してしまった。それがとても自然な気がした。当たり前だとも感じていた。

 放射能汚染に苛まれている福島の子どもたちの中の、ほんの6人と夏に友だちになった。3週間近くのキャンプ生活を通して、子どもたち同士が未来へと続くに違いない関係を作り出した。原発事故という災いがもたらした、これは奇跡なのだとこの主催者のひとりは自負してもいる。

 福井で何度も同様のプログラムを開催している方がキャンプを訪ねてくれた折、面白い話を聞かせてくれた。「この雰囲気いいですねえ。ほかはどこも福島の子らを持ち上げて、もてなして、福島の子らもそれを感じるものだから…」などと言われた。我が「ふくしま・かなざわキッズ交流キャンプ」にはそれがないという。だれが福島で誰が石川なのか、みんなおんなじ子どもとして飛び回っている。それがいいと言うのだ。そんなこと当たり前だと思っていたのに。

 またボーイスカウトの世話など経験豊富な方が一夜、子どもらと遊んだ翌朝に伝えてくれた話も印象的だった。「子どもたち、本当によくまとまってますねえ」。それを聞いて、はじめは驚いた。毎日喧嘩が絶えない子どもらにほとほと手を焼いていたスタッフは、まとまりのないキャンプをなんとかしたいとミーティングを重ねる毎日だった。それがなんと、見方を変えればまとまっていたのだ。「子どもらがすぐに私を受け入れてくれた。これはね、スタッフのみなさんを信頼している証拠ですよ。実にすばらしい」。

 キャンプ生活は、終わってみればあっと言う間の出来事だった。福島の子らに解放してもらおう、と思いながら、このジジイが先頭に立って飛び回ることもしばしばだった。おとなも子どもも、みんなおんなじように解放的になれた。あれはもう支援などという形容では収まらないものだった。ボランティアなどという構えた気持ちなどさらさらなかった。ひとときの家族のようだった。

 だいずせんせいは、名古屋大学の准教授で高野雅夫さんと言われるのか。高野さんの記事にある「魂の世話」はそれぞれが自分でしなければならないという。あのキャンプの間、魂たちはどんなふうに過ごしていたんだろうか。もしかすると、誰ひとり気づかないまま、とんでもないドラマが繰り広げられていたような気がする。それはきっと、見える形に囚われていたのでは決して感じることができないドラマだった。































| 23:13 | 日々のカケラ | comments(0) | trackbacks(0) | posted by マスノマサヒロ |
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