kazesan3風の吹くままカメラマンの心の旅日記

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千蛇ヶ池






 山頂への道から外れハイマツ林などが広がる中腹を西に辿ると、やがて目の前にぼんやりと浮かび上がるのが千蛇ヶ池の雪渓だ。まだ夜明けまではしばらく時間がある。薄暗い静寂に包まれ、その白の前で立ち止まる。真夏でも十メートルほども積もっているという白山で唯一の多年性雪渓だから、この黒々とした雪は何万何千年の昔から消えずに此処にあるのだろうか。雪の下には、白山を開いたと伝わる泰澄が閉じ込めた千匹のおろちが棲んでいるそうな。なんとも怪しげな雰囲気を感じるのはその伝説のせいか。毎度毎度立ち止まってしまうのは、単純に万年雪への憧れでもあるんだろうか。

 この生を生きている時間など、泰山に比べれば閃光ほどに過ぎない。永遠という言葉は知っていても、その意味を本当には感じることができない人間だから、万年雪に触れると、永遠をいくらかでも身近にたぐり寄せた気分になる。押し潰された雪は氷のように冷たい。下手をすると手のひらなど簡単に切れてしまいそうだ。静かに目を閉じ、おろちの気配を感じてみた。生命とは、いったいなんだろうか。騒々しい世の中にいると考えもしないことを、何故か此処では強く深く感じてみたくなる。

 ふるさとに白山があることを、登りはじめる前と今とでは随分と違って感じている。これを巷でブームになっている山登りだと思ったことはない。登拝という言葉を知って以来それを使っているけれど、拝むというほどのこともしていない。なにか特別の目的を持って登りたくはないようだ。むしろ日常にも欠かせない、特別な一場面とでも思っている。その時、他では感じられない特別な思いが蘇ってくる。ただそれを、まだ言葉にも絵にも出来ていない。永遠のような存在を相手に、この時間はあまりに短い。



































| 11:30 | 白山 | comments(0) | trackbacks(0) | posted by マスノマサヒロ |
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