kazesan3風の吹くままカメラマンの心の旅日記

| CALENDAR | RECOMMEND | ENTRY | COMMENT | TRACKBACK | CATEGORY | ARCHIVE | LINK | PROFILE | OTHERS |
スポンサーサイト

一定期間更新がないため広告を表示しています

| | - | - | - | posted by スポンサードリンク |
初詣
 月暦のお正月を初めて迎えた。そう、初めて。毎年同じように訪れていただろうに、大多数の人と同じように、旧正月として見向きもせずに簡単にやり過ごしてきた。それがどうだ、この変わり様。自分でも愉快になる。どんなふうに過そうかと考えて思いついたのは、まずは日付の変わる時刻に合わせての初詣。ヨシエどんがつきあうと言うので、ふたりで出かけた。

 加賀一の宮のしらやまさんは、毎年正月は大勢の参拝客であふれかえっている。人ごみは好きじゃない。いつも出かける気がしないでいたが、夜の初詣には興味はあった。それがこんな形で実現するとは。年越しを普通に迎えても面白くないからと、断食もした。準備は万端だ。

 深夜の表参道には、小雪がちらちらと降りつもっていた。一の鳥居をくぐるなり、冷気に包まれた。ヨシエどんが「なんだか急に雰囲気がちがったね」と驚いている。そんなことを感じる人じゃないと思っていたのに、闇は人の感受性を豊かにするんだろうか。灯籠の灯りでぼんやりと浮かぶ石段をゆっくりと上がった。相合い傘なんて久しぶりだ。カメラが濡れないように、ふたりの間にぶらさげた。


 拝殿に向って、まだ足跡のない白い道ができていた。すべての動作をゆっくりゆっくり、確かめるように進めた。これは心を込めたセレモニーなんだ。月は新月、身も心もそれに合わせて新しくなるだろう。食べていないから、消化器系は働く必要がないんだ。わずかな感覚にも敏感でいられる。手を合わせていると、冷たいものが体内を流れていった。浄められた、という気がした。参拝と言っても、何かを願ったり言葉をかけたりするわけでもなく、いつも静かに感じているだけだ。

 拝殿のあとは、白山の遥拝所へ。三つ並んだ大岩の頭にも、白い雪。屋根がないから、傘をさしたまま今度は少し手短に。ふたりで手を合わせるのは何度目だろうか、などと思いながら目を閉じていると、白山の頂が浮かんできた。登ったことのない冬の白山。もうこの先も登ることはないだろうが、なぜか知っているような気がした。ヨシエどんがまた言った。「あなたがときどき言ってる、気持ちいいって感じが、少しわかったわ」。きっと闇の人なんだな、この妻も。

 さてと、新しい年、戊子を日本人は60年ぶりに迎えた。時間は、途切れることなく、ひたすらにめぐりつづけている。どこか知らない遠くの夢の世界を求めて、人は旅をしているとばかり思っていたけれど、どうやらその必要がなくなった。ぼくもまためぐっているようなものなんだから。








| 18:32 | 月的生活 | comments(7) | trackbacks(0) | posted by マスノマサヒロ |
スポンサーサイト
| 18:32 | - | - | - | posted by スポンサードリンク |
Comment








 月暦のカレンダーは、ケーナ奏者の八木倫明さんが紹介していたのをなんとなくいいかも、なんて軽い気持ちで試しに取り寄せたものでした。それをひと目見て、作りこんだ内容の豊かさやていねいさが至るところに感じられて、いっぺんにファンになってしまいました。現代のデザイン重視で見た目が先行しているのを見かけたりすると、浅はかなぼくはすぐに飛びついてしまいそうですが、この月暦を暮らすようになって二ヶ月、本物を感じているような感覚が育ちはじめています。月を愛でると言うとき、情緒や風情だけでとらえてしまいそうですが、人は月を友にして文化を築いてきたんだろうなと、今では思います。月的精神、月の文化、心の月。現代人が遠ざかってしまった大切な日本の心が、そこにあるような気もします。なんて言いながら、実際の暮らしはまだまだこれからのことです。まずは五節句や風舞さんご紹介の二十四節気など、ゆっくりと月とお日さまを感じながら、見つめなおしてみたいと思います。戊子のことしは、ぼくたちの月的生活元年というところです。
posted by kazesan | 2008/02/09 7:45 AM |
お節介お婆からのお年玉?!です♪

http://www.tomoiki.tv/24/kaede/

左下の《春夏秋冬 かえで二十四節気》・・・Lサイズで楽しめます♪
posted by 風舞 | 2008/02/08 1:57 PM |
月暦のお正月のことを知って、その日に何かしてみたいと思い、私も昨日しらやまさんへ初詣に行ってきました。白山の遥拝所(っていうんですね!)へもご挨拶して。おふたりの足跡の上を私も行き来してたのかもしれませんね。今頃kazesanたちは月暦の三賀日(?)を愉しまれているのかな?初めてのお正月。生まれ変わったみたいに聞こえるから不思議。
posted by shinobu | 2008/02/08 11:53 AM |
断食されたのですね。
家も、西暦のお正月の時、
家族全員断食せざるをえない、状況に。

新たな年を迎えるにあたり、
身体の中も浄化され、いいのかも知れない
と思いました。

ところで、月的生活を提唱している志賀勝さんのお話、とても興味深かったです。

笑店でも、ご紹介させて頂いて宜しいですか?

私もいつか、旧暦の元旦に初詣、
行ってみたいです。
posted by おんぽたんぽ | 2008/02/08 7:06 AM |
拝殿への2つの足跡が美しいです。
いつもと違う今年がはじまって。
素敵な予感が一杯ですね。

久しぶりの相合傘。
2人で歩く真夜中の参拝。
知らなかったヨシエどん。

私も、わくわくしながら、いろんなことを
大切にして、素敵な予感で一杯でいつも
いれるように!
そんなふうに時を紡いで生きたいな。。。
わくわくを、ありがとうございます。


posted by ぽけ | 2008/02/07 11:39 PM |
kazesan
なぜか どきどきしながら この日記を読ませていただきました。

勤め先のDAYで、暦のお話をしましたよ。(*'-'*) ウフフフ♪
ここ数年 私はお正月がこわくて…
そして、今日 それをリセットしたいなぁ〜 って思っていました。

二つの足跡が とても神聖のものに見えます。
そして、とってもすてき。
PCの前で 思わず 背筋を伸ばし、しゃんとして
お参りさせていただきました。

いつも いつでも
〜心から ありがとうございます〜

posted by KUN♪ | 2008/02/07 8:54 PM |
新年明けて、おめでとうございます。
夜の暗闇の中でお二人を迎えてくれたお宮さんが、神秘的ですね。それに新年の第一歩の足跡を、まだ誰も足を踏み入れていない白い道に残すなんて!新月に見守られて二人だけで静かに厳かに祝われた新年のセレモニー、素敵です。
posted by Michiyo | 2008/02/07 8:38 PM |
Trackback
この記事のトラックバックURL: http://kazesan3.jugem.jp/trackback/94
<< NEW | TOP | OLD>>