kazesan3風の吹くままカメラマンの心の旅日記

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年賀状
 ようやく年賀状を書き終えた。裏の郵便局で切手を買って隅の机に座ろうとしたら、「こちらで貼りましょうか」と局員が助け舟を出してくれた。「いやいや、自分でやりますよ」。内職のような単純な手仕事が好きなぼくだ。

 どの賀状にもひと言添えたいところだが、どうにも浮かばない人もいた。年に一度のやりとりが唯一のおつきあいというのも、思えば不思議なもんだ。その中には小学校以来の幼馴染みもいる。ことしは喪中の知らせが届いて書いてはいないけれど、どんな正月を迎えただろうか。顔さえ忘れているのにおかしな話だ。せめて宛名ぐらいはとていねいに書くのだが、意識すればするほど漫画のような文字になる。あっさりとプリンターに任せた方がよほど見栄えがするだろうに。疎遠になっている仕事先などは、もう書かないでおこうとぶつぶつ言いながら、今年もまたさっさと書いた。年賀状は、毎年心を込めようとしながらかなわない、どこかすっきりしないひと仕事になっている。

 昔はよかったな、とまた思う。今はインターネット花盛り。メールのやりとりで遠くの人が身近になり、あり得そうにない出会いに恵まれ、まるで夢物語を生きているように感動の連続ではあるけれど、その分、昔のように時間差があるからこそ感じられた、大切な何かをぼくは置き忘れてきたんじゃないだろうかと、年賀状を書きながら気になり出した。広がってゆくふれあいにばかり目を奪われていていいのかと、自分に問いかけてみた。


 一枚の葉書や便せんにかなりな時間をかけて向き合った頃のぼくには、もうすこしゆとりがあった。相手を思う気持ちを楽しんでいるところもあった。書いているうちに、心が通じ合っている、という気がしたものだ。今同じように書いても、手短かで、乱雑で、自分の気持ちを納得させるために形を整えているのではと、疑いたくなるほどだ。距離と同じだけの時間をかけて相手を思う。なんだかその方が人らしい。

 よし。ことしは手紙や葉書の返事はすぐに書こう。それでもぬくもりという時間差がある手段なんだ。放っておいては、それがすっかり冷めてしまうだろう。メールもますます滞るかもしれないけれど、ゆるしてもらうしかない。時間に急き立てられるのではなく、かけて楽しむ時間にしよう。ぼくの日常にあったはずの、昔ながらのゆとりの復活だ。

 「やりましょうか?」。そばまで来てのぞき込みながら、3人しかいない局員のひとりがもう一度言ってくれた。「そうですか、それじゃぁお願いしようかな。貼るスペースはここしかないんです。ずれないようにお願いします」。ビッシリと埋まった宛名面には、来年の年賀のごあいさつからは旧正月にしますと、お知らせを印刷した。月暦を暮らす表現の手始めのつもりだ。きっと初春の日差しをあびながら何日もかけて、ゆっくりと書けるだろうと今から楽しみにしている。

 買った切手を局員に手渡した。デザインは奈良の寺院の風景や東北の花シリーズだった。図らずも、去年出会いふれあった友らが住むふるさとの土地だ。そんなことさえうれしくなった。






| 07:23 | 日々のカケラ | comments(2) | trackbacks(0) | posted by マスノマサヒロ |
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そっかぁ、めずらしい!有里さんから来てる!って思ったわけだね。ぼくも来年からは、きっと楽しいだけで書けそうだよ。陰暦正月に出すのを機会に、義理や仕事のつきあいだけで出し合ってるようなのとか、会社の住所録に入ってるだけで送られてくるようなのとか、少し整理してみるつもりです。相手のことを想いながら書く年賀状だけを出す。それはぼくのこの数年来の願いだったからね。年賀状だけでなく、今年は有里さんとのコラボ、実現するぞ〜♪
posted by kazesan | 2008/01/09 5:14 PM |
kazesan、年賀状ありがとう。
わたしは、なんと今年が たぶん15年ぶりくらいの 年賀状発送でした。
 8年 アメリカにて 3年くらいはアメリカと日本を行ったり来たり、そして ここ4年は 忙しいことを口実に 年賀状を省略していたの。
 年末 子どもが パソコンで年賀状を作り始めたのを見て、わたしも始めたら 楽しいんだね〜。

火事になって1年。
住所を知ってる人がゼロから スタートして 200通 賀状を出したい人が いてびっくり。

再スタートが嬉しいです。

来年も きっと、楽しく 年賀状を書くことでしょう〜。

また、書いてくださいね〜。

posted by 有里 | 2008/01/09 11:06 AM |
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