kazesan3風の吹くままカメラマンの心の旅日記

| CALENDAR | RECOMMEND | ENTRY | COMMENT | TRACKBACK | CATEGORY | ARCHIVE | LINK | PROFILE | OTHERS |
スポンサーサイト

一定期間更新がないため広告を表示しています

| | - | - | - | posted by スポンサードリンク |
りんごも人も
 鍼灸治療院の待合室に置いてある『奇跡のりんご』を読んだ。無農薬りんごの栽培に成功した木村秋則さんを取材したこの本の中でもっとも印象に残ったのは、「因果関係とは一対一ではない」ということ。無農薬りんごが実るためには、農薬を使わないで害虫を駆除するというひとつのことがあればいいのではなかった。害虫がむしろ優しい顔の草食で、その害虫を食べる益虫は恐い顔の肉食だったと、木村さんの観察眼はするどくて、そんなところからも、すべての存在の意義を感じていく。ひとつのことを究めると、すべてが見えてくるようだ。

 木村さんのすごいのは、無農薬りんごを作ったことばかりでなく、その世界をほとんど無償で広げていることだろう。自殺まで決意して山に分け入り、そこで栗の木の凄まじいばかりの勢いを見てついに開眼するくだりは圧巻だったが、そうまでして得た智慧や技術を囲うことなく伝えているそうだ。これこそ聖人の姿だと思った。りんご農家が聖人君子だなんておかしいだろうか。否、言の多い宗教家や霊的な指導者ばかりが聖者なのではないだろう。むしろ本物は市井にこそいる。それを見失うまい。いつも笑顔のあの友や、誰の頼みも聞き入れるあの友に、ぼくは聖なる存在を感じてしまう。



 きょうはこれから宮津へと向かう。天橋立のホテル北野屋さんのむすめさんが結婚式をあげる。その撮影の依頼があったのは春だった。白山麓くんだりのしがないカメラマンをわざわざ指名してくださる女将さんは、そう言えばクリスチャンだった。いつもニコニコと、宮津にも聖人がいる。娘さんも大病を乗り越えての晴れの日だ。撮りながらぼくはまた泣いているんだろうか。ファインダーの映像がぼやけてしまっては撮れないぞ、と今から気をしっかりと持っていよう。

 いいもんだなあ、この世界。なにひとつ無意味で無駄なものはないのだ。すべてのことがからみあっての、今と人。






| 08:05 | 日々のカケラ | comments(0) | trackbacks(0) | posted by マスノマサヒロ |
スポンサーサイト
| 08:05 | - | - | - | posted by スポンサードリンク |
Comment








Trackback
この記事のトラックバックURL: http://kazesan3.jugem.jp/trackback/585
<< NEW | TOP | OLD>>