kazesan3風の吹くままカメラマンの心の旅日記

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参道の老婦人


 
 この方にもお若いころがあったのだ。どんなに美しい乙女だったろうかと、上品な顔立ちを見て想った。参道を休みながら上り、参拝することもなく途中で引き返し、ゆっくりとゆっくりと、下りてこられた。なんでまたその一部始終を見ていたのかと言うと、はっきりした理由などなかった。どうしても目が離せなかった。何十年と生きてこられた重みのある一歩をぼくは見ているのだと感じた。中ほどの太さの杉の木に近寄ったかと思うと、寄りかかり、大きく両手を広げて深呼吸をはじめられた。深い息が肺を満たしているようには見えなかったが、それでも気持ち良さそうに二度三度繰り返し、満足そうにまた幹に寄りかかった。階段に散っている落ち葉の清掃の手を止めて、初老の作業服姿の男性がなにやら笑顔であいさつをしている。ふたりの間の時間がまるで止まっているようだ。男は、帽子を脱いで、会釈をした。ガキ大将のころを知られているのかもしれない。どんな人生を歩んで来られたんだろうか。老婦人の微笑みが遠くからでも眺められた。参道には、語り切れない諸々の日々がつもっている。





| 21:34 | 日々のカケラ | comments(2) | trackbacks(0) | posted by マスノマサヒロ |
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Comment








ぼくは高校のころから皺が多くて、この分じゃ、皺の中に目鼻があるって感じになりそう。あの老婦人はそう言えば、つやつやしてました、不思議な方。
posted by kazesan | 2009/07/17 8:40 PM |
歳を経るということが、素敵なことなのだな、と思わせていただける日記でした。私もやわらかく、やさしく歳をとっていきたいです。良い皺をたくさんつくって。・・・
posted by きよこ | 2009/07/17 1:23 PM |
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