kazesan3風の吹くままカメラマンの心の旅日記

| CALENDAR | RECOMMEND | ENTRY | COMMENT | TRACKBACK | CATEGORY | ARCHIVE | LINK | PROFILE | OTHERS |
スポンサーサイト

一定期間更新がないため広告を表示しています

| | - | - | - | posted by スポンサードリンク |
凝縮
 織機などを作るT社の撮影をした。入社案内のパンフレットのために社員の表情を撮るのは何年ぶりだろう。担当は、まだ入社1年目の女性Kさんと20年ほども経つという中堅の男性だった。歴史のある会社でも、今はもうそれに頼っていられる時代ではなさそうで、若い感覚をどんどん取り入れていた。

 撮影前の打ち合わせで、Kさんが描いているイメージやねらいを話してくれた。初々しいというより、たどたどしい。けれどその思いなら伝わってくる。経験とは恐ろしい。知らないうちに何かが積み上がっていて、その層にKさんの言葉が吸い込まれて行くような感覚を覚えた。たどたどしい言葉のひとつひとつが、かってのぼくだった。久しぶりの興奮だ。なんだかやる気になっている。


 Kさんと過ごしたわずか数時間に、カメラマンをはじめたころのぼくがよみがえってきた。なんだろう、この感覚。新鮮だ。初心というものか。そんなものがまだ消えずにどこかに眠っていたんだろうか。信じられない。だけど額に汗して撮っている。あの頃のぼくだ。まるで四半世紀の日々をこの1点に凝縮している気分にさえなっている。不思議だなぁ。一瞬のシャッターチャンスに、もしも経験が写り込むなら、ささやかなこの人生にぼくは乾杯したくなる。

 仕事ってなんだろう。労働って不思議だ。人生の大半を、その中で過ごしている。意味など考えて何がわかるわけでもないだろうが、考えないで過ごしてしまったら人生の大半について考えなかった、とうことになりそうだ。だからぼくは考える。考えて、感じてもみたい。考えない人生なんてつまらなくて考えられない。

 Kさんは、初々しい気分で撮ったこの写真、気に入るだろうか。まだなにもわかっていないぼくだけど、ここまでのそれなりの凝縮の1枚だ。そして労働ってなんだろう。凝縮するよろこび、とでも、今はしておこう。








| 06:37 | 日々のカケラ | comments(0) | trackbacks(0) | posted by マスノマサヒロ |
スポンサーサイト
| 06:37 | - | - | - | posted by スポンサードリンク |
Comment








Trackback
この記事のトラックバックURL: http://kazesan3.jugem.jp/trackback/34
<< NEW | TOP | OLD>>