kazesan3風の吹くままカメラマンの心の旅日記

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責任
 たまの地元紙を開いて、またこのコラムに出会った。日本冒険遊び場づくり協会副代表の天野秀昭さんが書いている『すくすく/遊ぶことは生きること』。この方の言葉は、子供と遊びたいおとなのぼくにずっしりと響いてくる。

 「階段の二段目から飛べたから、次は三段目に挑戦…。誰でも身に覚えがある遊びだろうが、このとき子どもは危険やリスクに気づいていないだろうか。そんなことはない。子どもは十分に分かっている。リスクへの挑戦こそが遊びなのだ。
 リスクを承知で限界に挑み続ける子どもは、自分の限界がどの辺りにあるかを全身で探っている。『これ以上は本当に危ない』と感知するセンサーが、だから育つ。自己防衛や危機察知の能力は、自分の命を守る上で欠かせない『ちから』だからだ」。

 「そんなこと危ないからやめなさい」。おとなのこの制止が、どれほど子どもの力を蝕んでいることだろう。危険を察知する能力ばかりか、おそらくやる気という、人が生きていく上でのもっとも基本的な力さえ奪っているのかもしれない。なぜだろうか。天野さんは、なにかあった時に責任を取るのは大人というのが本音だろうが、として、しかしこの理屈が正しいとは限らない、と続けている。

 「本当にやりたいことをやった子どもは、そこで起きた問題の責任を他人に転嫁したりしない。本当にやりたくてやったという思いが、自分という主体を痛感させ、逃げたくても逃げられない自分と対峙させる。(中略)
 このとき責任は『取る』ものでなく、『負う』ものとして自覚される。そして『負う』責任は、人としての自立に深くつながる。これは、大人が教えようと思っても教えられるものではない」

 この軟弱な現代社会になり果ててしまった原因は、どうやらこんなところにあったのだと思うのはぼくだけだろうか。「『責任が取れない子ども』から責任を取り上げ、その自由を大幅に制限」しているおとなたちの意識の中には、自らの責任を回避したいのだという、そんな本音はないだろうか。


 登校しない日々を送っていたころの娘に、いろいろ迷ったあげく、ぼくたち夫婦は伝えた。「学校へ行こうが行くまいが、君の自由だ。好きにしたらいい。おとうさんたちは君と楽しく暮らせればそれで十分だ。でも、学校へ行かないということは、その反動がなにかの形で自分に返ってくることだけは忘れんなよ」。その言葉が大きく間違っていなかったことを、今成長した娘を見ながらときどき思い出すことがある。

 自分で決めて、決めたことで招いたことを、また考える。考えて、さらに次の選択をする。自分の足で歩くということは、楽しくもあり、ときには厳しくもある。大した苦労もせずにここまで来てしまったぼくだから、大した力も持っていない。だから子どもたちの人生には金も出さない代わりに、口も出さなかった。それでよかったというより、そうするしかなかったわけで、結局は偶然にも、ぼくたちは親としての責任を果たすことができたのかもしれない。いつも自分で責任を負うということを伝えられたのだから。

 だれの道も制限しない、とは、言うほど簡単なことじゃない。ついつい口を挟みたくなってしまう。なぜだろうか。自分の思い通りにコントロールしたいと、どこかにそんな気持ちが隠れていて、それに気づいてぞっとすることがある。人を思っているふりをしながら、多分に自分の気持ちを優先していることが多いのかもしれない。

 冒険遊び場が掲げるモットーは「自分の責任で自由に遊ぶ」だそうだ。責任とは取るものではなかったのだ。失敗もして、痛感して、負うものだった。遊びながら、子供たちは真剣勝負をしているのかもしれない。勝っても負けても、その勝負は自分自身が相手だ。

 来年あたりから、ぼくは「ひかりっ子くらぶ」を再開する気になっている。子どもたちとの創造的な場を作っていっしょに感じて遊びたいだけだったが、まだまだぼく自身を見つめる必要がありそうだ。おとななんだから、いっしょに遊んでいればいいというだけの存在ではないようだ。ぼくもまた、責任を負う、おとなでありたい。


| 12:48 | ひかりっ子 | comments(2) | trackbacks(0) | posted by マスノマサヒロ |
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 はい。ありがとう。スキッパーはるきの存在は、はじめからひかりっ子くらぶのメインとして計算してました。ウィンチひとつとっても指が引き込まれそうになったりして、ボーッと油断していられない緊張感をぼく自身がもう経験してしまいました。ヨットは、単に海の上というだけでなく、風や光や気温など自然界の柱となる要素がすべてそろっていて、下手な教育者など返っていらないくらいの環境だと感じています。ぜひよろしくお願いします。来年は忙しくなるぞぉ。
posted by マサヒロ丸 | 2008/10/28 6:50 PM |
子供たちのために、ヨット使ってくださいな。
ヨットは「自分の身は自分で守る」です。
海って言う、大きな世界が子供たちのエネルギーをドーンと引き出してくれます。
大人もね。

4日にヨット上架しますので、また来シーズンに!!
posted by スキッパーささき | 2008/10/28 5:31 PM |
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