kazesan3風の吹くままカメラマンの心の旅日記

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主原憲司さんと歩く
 日本熊森協会顧問で昆虫や森林生態学を研究している主原憲司さんが白山麓を視察調査するというので、これは面白そうだと、石川支部のメンバー五人といっしょに同行させてもらった。

 やや小柄な主原さんは山を歩き慣れていらしゃるのがひと目でわかるほどに行動が素早い。思い浮かんだことが即行動につながっているという印象を受けた。まるで森の生き物のような方だった。

 トラスト地の周辺を歩きながら、淀みなくあふれてくる主原さんの話に耳を傾けた。なんの予備知識もないぼくには、興味深い内容が右から左へと素通りしてしまう。残念至極だったが、刺激だけなら十分にいただいた。自然界を理解すると、どうやら見えてくるものが違うようだ。すべてはつながっている、とはよく言われる言葉だし、誰もが認めるところだろうが、それを理解している人はいったいどれほどいるだろうか。ぼくなどは、ただ言葉で知っていただけなのだと思い知った。


 たとえば、花と訪花昆虫の話。訪花という呼び方を知っただけでも愉快になるが、花たちの生態がまた面白い。受粉した花の中には様々なシグナルを昆虫に送って、もううちでは足りてますよと知らせるそうだ。昆虫にとっては無駄足がなくなるわけで、なんとも合理的な営みが人の感知しないところで受け継がれていることに驚いてしまう。

 けれどもここにも温暖化が顕著に影響しているそうだ。昆虫の羽化が早まると花粉や蜜の供給時期と合わなくなり、打撃を受けた昆虫は産卵もかなわずに死んでしまう。そしてすべてがつながっているということは、驚異でもある。昆虫が激減すれば、どうなるだろうか。花の世界、昆虫を食する動物の世界、動物が暮らす森全体、やがては人類を含んだ地球上のすべてへと影響が広がっていくのだろう。

 なにひとつ狂いのなかった時代というものが、かつてはあったのだろうか。生物が進化してきたということは、すべての営みに狂いはなかったということか。考えてもわからないことをつい考えたくなる。ガードレール越しに咲いている野の萩がなんとも愛らしい。ハチが一匹飛んでいる。「ニホンミツバチだ」。主原さんが言った。「ミツを集めるハチは昼間は来ないもんですが、曇り空だから関係ないんでしょ」。自然界を理解している人の話は実に面白い。渡世の術を知っているより、何倍も豊かだ。人間社会なんて、ほんとうは自然界のほんの一部にすぎなかった。

●石川では同じような調査が去年も行われていて、内容は支部長のブログ「豊かな森のシンボル☆クマたちからのメッセージ♪」に詳しい。

主原憲司氏 地球温暖化 芦生より発信


| 10:27 | 原初の森 | comments(1) | trackbacks(0) | posted by マスノマサヒロ |
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 さらに興味のある方のために、支部長のレポートをこちらにも転記しますね。

 ***

 「調査では、意外にも食害昆虫の被害が少なく、それが良い状態なのか?それとも食害昆虫が被害を出せないほどの不作なのか?は、まだ判断がつかないようです。もう少し調査してみたいと思います。

 今回確認に行った先では、ブナは不作なりにも多少の実はつけていました。ミズナラはトラスト地などの辺りでは多少は実をつけていました。白山の登山道辺りは、ほとんど実をつけておらず帰り道にコナラの観察ポイントを通ってみました。コナラは去年ほどではないですが実をつけていたように思います。クリはどこも沢山実をつけていて、クリタマバチの被害もほとんど無く極めてよい状態でした。

 ◆ブナ(不作)
 ◆ミズナラ(不作〜並作)
 ◆コナラ(並作)
 ◆クリ(良作)

 ただ・・ミズナラに関して言うと、一里野では、(今回は雲に隠れて見えませんでしたが)去年は向こう側の山の木が、ほぼ枯れてお墓のようでした。こちら側はポツポツだったナラ枯れが集団枯損に変わっていました。本当に全滅状態に思われます。数キロずつ広がっていってるようで・・。トラスト地では来年以降、侵入が予想されるので、来年の春、雪がとけた頃に主原憲司先生に教えて頂いたカシナガ対策を開始したいと思います。その時には、多くの皆さんのご協力が必要になると
思いますのでどうか、よろしくお願いいたします」。
posted by kazesan | 2008/09/04 10:45 AM |
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