kazesan3風の吹くままカメラマンの心の旅日記

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葉っぱの中

 おや? なんだか不思議な折れ方をしてるなあ。原っぱの辺りを見渡すと、細長い葉っぱの途中が折れ曲がったのがいくつも見つかった。すこし黒ずんでいる。中になにか入っているようだ。サナギかなあ。卵かなあ。どうしても知りたくなって、ごめんと言ってひとつだけ強引にこじ開けた。あれ、蜘蛛だったのかあ。クリーム色のは卵のようだ。もしかすると産卵の途中だったんだろうか。葉っぱの陰に隠れるように、蜘蛛は足を窮屈に曲げて小さくなっている。ほんとうに悪いことをしてしまった。

 恐ろしい人間を見て、蜘蛛はジッとして動かない。「蜘蛛の美術館」などとタイトルをつけて写真を撮って楽しみながら、片方では蜘蛛をいじめている。このぼくは蜘蛛にはまったく信じられない人間だろうなあ。せめてものお詫びにと、落ちそうになっている卵を安全な場所に近づけた。

 もうこの場所は台無しなんだろうな、としばらく見ていたら、動き出した。蜘蛛は壊された居住空間を修理し始めるようだった。狭いのに巧みに動いて、また糸を張り出した。だらんと伸びた葉っぱが前とは違った感じで折れ曲がる。お尻をちょこんと当てて丸みを出した。足りない部分には、隣に伸びている別の葉っぱを引っ張ってきた。こいつの頭の中ではもう完成のイメージが出来上がっているんだろうか。だとしたら天才だなあ。それに表情ひとつ変えずに黙々と作り直している。すぐに投げ出してしまうどこかのカメラマンとは大違いだ。恐れ入りました。




蜘蛛の美術館・その三



| 19:02 | 日々のカケラ | comments(0) | trackbacks(0) | posted by マスノマサヒロ |
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