kazesan3風の吹くままカメラマンの心の旅日記

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クマと人と
 せっかく日本熊森協会の正会員になったんだからと、石川支部に連絡を取った。グッドタイミング。翌日は富山県小矢部で森山まり子会長の講演会があるという。いずれ聞いたみたいと思っていたところだ。さっそく出かけた。こじんまりとしたスタジオ風の会議室。なんと聴衆は10人そこそこだ。これで100万人を目指しているのかと、盛り上がりのなさにちょっとがっかり。自然界の源でもある奥山を後世に残そうという大切な課題は、なかなか大衆に浸透していかないようだ。

 それでも話は涙を誘い、響いてきた。内容は協会の小冊子『クマともりとひと』とほぼ同じでストーリーはわかっているのに、でもこれは森山さんがこの10数年を歩いたホットな経験談ばかりだ。自らの保身に心を砕く旧態然とした行政の厚い壁に、理科教師だったころの教え子達と真正面からぶつかり、少しずつ穴を開けてきたのだ。それに、真新しい功績が欲しい研究者たちとは違うのだ。同じ話を100万回でもしないと、世の中は動こうとしない。

 講演のあとの懇談がさらに有意義だった。ふたりで話しているとき、ぼくの問いかけに答えて森山さんは言った。

 「日本の奥山はこのままでは滅びるでしょう。でもだからと言って、辞めた、なんて言えない。言えばそれでほんとうに終わり。たとえ滅びても、滅びるその日までやります」。

 好きだなあ、この言葉。だれに呼びかけてもいない。やりますと、ご自身の心の内を伝えてくださった。だったら、ぼくはどうしようかなあ。どうせ滅びてしまうのに、などと言うつもりなのか。もしもそうなら、今すぐに人間なんかやめてしまえ。自然界を乱すだけが人間なら、ぼくはもうたくさんだ。


 九州がいま盛り上がりを見せていて、会員が急増しているそうだ。すでにクマが絶滅してしまった地域なのになぜだろうか。「いいえ、日本にはまだクマが残っているじゃないですか、私たちもいっしょに守りたいんです」と誰もが言ったという。

 この石川、富山はそれに比べてまだまだ広がっていないようだ。豊かな環境にあぐらをかいて、放っておいても自然は自在に継続すると思っているかのようだ。石川県は、近年の多い年で2004年度に179頭、2006年度に83頭のクマを捕殺している。県内の推定生息数を500〜600頭と見ているのだから、半数の命を奪っていることになる。しかもこれには狩猟数が含まれていないから、実態は明らかにされていない。なんでも猟友会の会長がクマ肉の料理店を営んでいるというから恐れ入った。

 300頭を割ると絶滅がはじまり、100頭では種の保存が不可能になってしまうのだと、森山さんは指摘した。豊かな霊峰白山に抱かれた石川のクマが泣いている。奥山の生態系の頂点に位置するクマが絶滅すれば、森は崩壊するしか道はない。天然林がなくなれば、その先はどうなるのだ。ただでさえ近年の急激な温暖化で息苦しくなっているというのに、無邪気な人間たちは調べようとも改めようともしない。

 岩手・宮城地震の被害は凄まじいものだった。毎日jpが伝えた写真を見ていると、気にしているせいか杉の人工林がやけに目についた。保水力の乏しい拡大造林は簡単に土砂崩れを起こしてしまうのだと、これも熊森協会が指摘している。明らかに日本の林野行政は間違った道を歩いたのだ。今さら訂正もできないというのが本音なのではないだろうか。過ちは誰にもあるものだ。ただそれを受け入れる人と、押し通す人がいる。

     写真:毎日jp

 さてと、熊森協会とぼくが目指す100万人はまだ先の話だ。それでも石川支部の数人でも、動けば動くだけさざ波のひとつも立つだろう。それでいいんだ。声をあげよう。
 
***
 
 下記は参考記事。立場が違うと考え方も違う。「奥山」の捉え方ひとつも違っている。守りたいものは、共に人の生活であり命のようだ。ただ人だけが生き残れるものではない、というのは一致しているのか、いないのか。まだまだよく理解できていないぼくだ。いろんな考え方に出会ってみたい。そしてぼくが大切にしたいのは、他者を理解するということだと気づいた。その他者には当然クマもいる。

●石川県ツキノワグマ、「有害捕殺」の名を借りた乱獲実態の改善を求める
●シンポジウム「人とクマの未来は?」
〜クマの分布拡大に対し今、私たちにできることとは?〜





| 18:00 | 原初の森 | comments(3) | trackbacks(0) | posted by マスノマサヒロ |
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 石川支部というから100人ほどの会員がいるのかと思ったら、数人の若い女性が孤軍奮闘しているという感じでした。そこへ気ままなぼくが加わったところで大した変化にもなりませんが、クマやクマの棲む森を想う心のつながりが出会ってすぐに感じられました。ヤギおじさん、ひとりでも支部です。葉っぱ塾が目指す心豊かな世界と同じものをみんな望んでいるはずです。「めぐり愛大阪」の大きな柱になりそうですね。クマさんとのご縁が深そうなKUN♪さん、楽しそうな台所風景をありがとう。飲み過ぎると、味見ができなくなりますよ♪
posted by kazesan | 2008/06/18 8:25 AM |
kazesan こんばんは。
久しぶりに チューハイ飲んじゃった…(*'-'*) ウフフフ♪

くまさん、
北海道で生まれたから、山によく行きました。
ほっかほっかのくまさんのウンチ 何度もみました。
地元の猟師が、銃をもって出かけるもの見てきました。
クマ牧場のくまさんとも会っています。
今年は 旭山動物園のくまさんにも会ってきました。
くまさんの絵をたくさん描いてきました。
今は、羊毛でくまさん作っています。

…あっ!
厚揚げの煮物 こがしちゃった…
お肉をゆでようとしていたら、お湯が半分になっちゃった…

ヤギおじさま こんばんは〜。
posted by KUN♪ | 2008/06/17 7:48 PM |
 kazesanも森山さんの講演を聞かれたのですね。石川には支部があるんですね。一昨年全国最多の捕殺数を記録した山形には支部はありません。
 九州で会員が増えていること、心強いです。7月の「ブナの森から」のコーナーで、熊森協会のことにも触れようと思って、森山さんには先日連絡をしたところでした。

posted by 葉っぱ塾八木 | 2008/06/17 7:39 PM |
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